イベント情報

第1回SACLAB 建築デザイン展「360°住宅解剖展」レビュー

2015年10月29日から12月1日にかけて、東京・新宿にある三協アルミ首都圏ショウルームにて「SACLAB建築デザイン展 360°住宅解剖展」が開催されている。
ショウルームの一角を展示スペースに変更し、SACLABのメンバーでもある建築家・納谷新氏が設計された自邸「360°」のケーススタディを中心に、これからの郊外住宅のあり方をともに考えていく建築デザイン展となっている。

名前の由来にもなっている「360°」は一つの形式に偏る事がなく、方向性を持たず自由な建築という印象を体現しているように感じるものである。家を建てるにあたり、建築の構成要素となる様々な部位を、それぞれ知見のある友人のクリエイターとともに造りあげることでまさに周囲の繋がりと広がりを感じさせる360°の建築となっている。

今回、実物件の中2階にある和室を再現した空間を実際に体験出来る点も興味深い。
注目すべきはその和室の高さが1350mmしかないという点である。
生活面の不便さをいぶかる向きもあろうが、にじりながらその空間に入ると包み込まれるような安心感や落ち着き、座っていると不思議と心地よさを感じる。

和室の中では参加クリエイターによる座談会映像も上映されており、製作秘話などかなり見応えがある。
今回の展示の為だけに、参加クリエイターが特別に集まった貴重な映像なので、時間が許すなら和室の世界感を感じながらぜひ見ていただきたい内容である。

10月29日には同会場にてオープニングパーティを開催。
納谷学さんをはじめ、今回の建築に携わった参加クリエイターも集まっての賑やかで楽しいものとなった。

写真左から寺田尚樹(建築家・デザイナー:表札)、安東陽子(テキスタイルデザイナー:カーテン)、納谷新(建築家)、藤森泰司(家具デザイナー:階段)、岡安泉(照明デザイナー:照明) 敬称略

SACLAB建築デザイン展「360°住宅解剖展」
場所: 三協アルミ 首都圏ショウルーム(東京都新宿区西新宿3-6-11 西新宿KSビル9階)
期間:2015年10月29日(木)〜12月1日(火)
時間:10:00 〜 17:00(水曜定休)